銀行業務検定 法務2級の合格率・難易度・受験者数
銀行業務検定 法務2級は、銀行業務検定協会が実施する法務系の上級種目で、預金・融資・担保・債権回収・倒産処理・相続といった銀行取引の法務について、具体的事例にもとづく法的判断力を測る検定です。出題は全10題の記述式で、五答択一式の法務3級とは違い、「どの条文・要件にもとづき、誰が誰にどう主張できるか」を答案で示すのが特徴です。直近の第162回(2025年10月)は受験者1,574名・合格率20.71%。合格点は100点満点中50点以上の絶対基準で、回によって合格率は20〜34%前後と難しめに推移しています。
合格率の推移
データ出所: 株式会社経済法令研究会(経済法令ブログ)「2022年6月5日(日)実施検定試験の結果(記述式・法務2級 受験2,372名・合格930名・合格率39.21%)」(取得 2026-06-14)。銀行業務検定協会が事務局報(各回の成績発表)・運営会社公式ブログで公表する法務2級・全国一斉公開試験の各回の実受験者数・合格者数を、実施年度(当年4月〜翌3月実施分)ごとに合算し、合格率=合格者計÷受験者計で当サイトが算出。法務2級は記述式・年2回(従来は6月・10月)実施でCBT方式がないため、各年度は原則2回分の合算。3月の回(第154・157・160・163回など)では法務2級は実施されていない。横軸は年度(例: 25 = 2025年度)。
受験者数の推移
データ出所: 株式会社経済法令研究会(経済法令ブログ)「2022年6月5日(日)実施検定試験の結果(記述式・法務2級 受験2,372名・合格930名・合格率39.21%)」(取得 2026-06-14)。実受験者数の年度合計。
直近の試験結果
| 回 | 実施月 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第162回 | 2025年10月 | 1,938 | 1,574 | 326 | 20.7% |
| 第161回 | 2025年6月 | 1,770 | 1,461 | 364 | 24.9% |
| 第159回 | 2024年10月 | 2,141 | 1,766 | 377 | 21.4% |
| 第158回 | 2024年6月 | 1,891 | 1,543 | 346 | 22.4% |
| 第156回 | 2023年10月 | 2,467 | 2,002 | 673 | 33.6% |
| 第155回 | 2023年6月 | 2,138 | 1,745 | 388 | 22.2% |
銀行業務検定 法務2級とは
公式の位置づけは、法務3級の上位にあたる上級種目で、預金・手形小切手・融資・担保・債権回収・倒産処理・相続など、銀行取引をめぐる法律問題について、役席者・専担者レベルの法的判断力を測る試験です。1968年から続く銀行業務検定試験(法務・財務・税務が三本柱)のうち、法務分野で最上位に位置づけられます。
試験は五答択一式の法務3級・4級と違い、答案に結論と理由(条文・要件)を記述する「記述式」です。全10題で、預金・取引時確認(犯罪収益移転防止法)、手形・小切手・電子記録債権、融資取引と保証、抵当権・根抵当権・譲渡担保・ABLなどの担保、債権譲渡・相殺・消滅時効といった債権回収、破産・民事再生などの倒産処理、相続・事業承継・成年後見が問われます。協会公表の成績資料でも、抵当権の実行・物上代位、時効の管理、相殺と払戻充当、民事再生手続といった担保・債権回収・倒産処理の論点が繰り返し『平均点の低かった問題』に挙がっており、この3分野が重点になります。
実施は全国一斉公開試験(記述答案)のみで、テストセンターのCBT方式はありません(CBT方式は法務3級・4級のみ)。法務2級は年2回の公開試験で実施され、従来は6月・10月でしたが、2026年度から公開試験が7月・12月に再編され、法務2級は両日程で実施されます。
試験概要と日程
| 実施団体 | 銀行業務検定協会(運営: 株式会社経済法令研究会) |
|---|---|
| 試験科目 | 預金・取引時確認、手形・小切手・電子記録債権、融資・保証、担保、債権回収、倒産処理、相続・事業承継 |
| 合格基準 | 100点満点中50点以上(満点の50%。最終的な合格基準点は試験委員会で決定) |
| 試験形式 | 記述式・全10題・180分。預金・融資・担保・債権回収・倒産処理・相続などの事例について、択一の小問と記述で結論と理由(条文・要件)を答案にまとめる。CBT方式はなく全国一斉公開試験(紙)のみで実施 |
| 実施回数 | 公開試験のみ・年2回。2025年度までは6月・10月、2026年度からは7月・12月に実施(CBT方式なし) |
| 今後の日程 | 試験日 | 申込期間 |
|---|---|---|
| 第164回 | 2026年7月5日 | 2026年5月7日 〜 2026年5月18日 |
| 第165回 | 2026年12月6日 | 2026年10月5日 〜 2026年10月19日 |
2026年度から公開試験は年2回(7月・12月)に再編され、法務2級は両日程(13:30〜16:30)で実施されます。申込は受付期間内必着。受験の際は必ず公式サイトで最新の日程をご確認ください。
出題科目と傾向
出題は全10題で、預金・取引時確認、手形・小切手・電子記録債権、融資・保証、担保、債権回収、倒産処理、相続・事業承継といった銀行取引法務の各分野から、事例にもとづく択一の小問と記述問題が出されます。法務3級までの五答択一式とは異なり、結論と理由(適用条文・要件)を自分の言葉で答案にまとめる力が問われ、結論だけでなく『誰が・誰に・どの要件で主張できるか』を筋道立てて書けることが得点を分けます。
協会が公表する成績資料では、平均点が低かった問題として『抵当権の実行』『物上代位にもとづく差押えの効力』『破産』(第162回)、『時効の管理』『相殺と払戻充当』『民事再生手続』(第161回)、『預金の差押え』『不渡異議申立て』『融資取引の相手方と法人の意思決定手続』(第159回)などが繰り返し挙がっています。担保(抵当権・根抵当権・譲渡担保)、債権回収(相殺・時効・対抗要件)、倒産処理(破産・民事再生)の3分野が重点で、ここを取りこぼさないことが重要です。
法務2級は民法(債権法・相続法)改正や電子記録債権の普及など、法改正の影響を強く受ける試験です。テキスト・問題解説集は必ず受験年度版を使い、改正後のルールで知識を上書きしたうえで、過去の記述答案を実際に書いて『途中の理由づけまで正確に書く』練習を積むことが、合格への近道になります。
難易度と勉強時間
合格基準は100点満点中50点以上の絶対基準で、合格率による調整は行われません。直近の全体合格率は第162回(2025年10月)20.71%、第161回(2025年6月)24.91%、第159回(2024年10月)21.35%、第158回(2024年6月)22.42%と、おおむね20〜34%前後で推移しており、法務3級より一段難しい上級試験です。受験者の平均点も38〜40点前後(合格点50点)で、平均点では届きません。
記述式で部分点も理由づけの正確さで決まるため、結論だけでなく『適用条文と要件を正しく書ける』ことが求められます。勉強時間の目安は60〜100時間程度(編集部目安)。経済法令研究会の公式テキストと問題解説集(過去問)で、抵当権・根抵当権・譲渡担保などの担保、相殺・消滅時効・債権譲渡の対抗要件といった債権回収、破産・民事再生などの倒産処理を中心に、実際に答案を書いて繰り返すのが定番の対策です。
キャリアでの活かし方
銀行・信用金庫・信用組合・JAなどでは、法務3級の上位として、融資・債権管理・渉外に深く関わる役席者や専担者が法務2級を取得するのが定番です。受験者は地方銀行・信用金庫の中堅層が中心で、応募データでも地銀・信金が大きな比重を占めています。
実務では、融資契約・担保設定、保証、債権回収、取引先の倒産対応、相続・事業承継など、法人取引や債権管理の現場で深い法的判断の裏づけになります。さらに上の専門性を目指すなら、コンプライアンス・オフィサー認定試験やビジネス実務法務検定2級、さらには宅建士・行政書士・司法書士など、法務系の上位資格への接続も視野に入ります。
試験制度の主な変遷
2020年3月・6月の試験が中止(新型コロナウイルス)
2020年3月1日予定の第145回、同年6月予定の第146回銀行業務検定試験が新型コロナウイルス感染症の影響で相次いで中止に。記述式の法務2級は6月・10月実施のため、2020年6月実施分が中止となった。
公開試験が年3回から年2回に再編・法務2級は7月/12月実施へ
2026年度から全国一斉公開試験の実施月が6月・10月・3月の年3回から7月・12月の年2回に変更。記述式の法務2級は従来の6月・10月から7月(第164回・2026年7月5日)・12月(第165回・2026年12月6日)の両日程に移行した。法務2級にCBT方式はなく公開試験のみ。CBT方式は法務3級・4級で引き続き通年実施され、2026年4月27日受験分から事務手数料330円が導入された。
よくある質問
- 銀行業務検定 法務2級の合格率はどのくらいですか?
- 直近の第162回(2025年10月)は20.71%(受験1,574名・合格326名)でした。第161回(2025年6月)は24.91%、第159回(2024年10月)は21.35%で、合格点50点の絶対基準のため回によって振れますが、おおむね20〜34%前後で推移しています。法務3級(直近で約30%前後)より一段難しい上級試験です。
- 法務3級とどう違うのですか? 記述式とは?
- 法務3級は五答択一式50問(マークシート・CBTあり)ですが、法務2級は全10題の記述式で、結論と理由(適用条文・要件)を答案に記述します。預金・取引時確認、手形・電子記録債権、融資・保証、担保、債権回収、倒産処理、相続・事業承継が事例形式で出題され、特に担保・債権回収・倒産処理が重点です。試験時間は180分です。
- 難易度はどのくらい? どれくらい勉強すれば受かりますか?
- 受験者の平均点は38〜40点前後(合格点50点)で、平均点では届きません。勉強時間の目安は60〜100時間程度(編集部目安)。抵当権・根抵当権・譲渡担保などの担保、相殺・時効・債権譲渡の対抗要件といった債権回収、破産・民事再生などの倒産処理を公式テキストと問題解説集で繰り返し、実際に答案を書いて理由づけまで正確に書けるようにするのが近道です。
- いつ・どこで受験できますか? CBT方式はありますか?
- 法務2級は全国一斉公開試験(記述答案)のみで、テストセンターのCBT方式はありません。2025年度までは6月・10月実施でしたが、2026年度から7月・12月実施に変わり、次回は第164回・2026年7月5日(申込5月7日〜18日)、その次は第165回・2026年12月6日(申込10月5日〜19日)です。CBT方式があるのは法務3級・4級です。
- 受験料はいくらですか? 受験資格はありますか?
- 受験料は8,250円(税込)で、法務3級の5,500円より高い上級種目です。受験資格の制限はなく、どなたでも申し込めますが、内容は事例にもとづく法的判断を記述で示す上級で、実務上は融資・渉外・債権管理に関わる中堅〜役席者・専担者向けです。
- 受験者数はどのくらいですか? 減っていますか?
- 全国一斉公開試験の受験者は第162回(2025年10月)で1,574名です。2022年10月(第153回)には2,215名が受験していましたが、近年は申込・受験者数とも減少傾向にあります。法務2級は記述式・年2回の上級種目で、CBT方式はありません。
出典
- 銀行業務検定協会 公式サイト
- 検定試験要項
- 2026年度 検定試験 実施概要(PDF・第164回〔7月〕・第165回〔12月〕の法務2級 受験料8,250円・180分・13:30〜16:30を掲載)
- 検定試験 試験種目一覧(法務2級・受験料・2026年度実施日程)
- 検定試験 試験種目一覧〈第163回・2026年3月1日実施分〉(法務2級が実施種目に含まれないことの確認・インターネットアーカイブ保存版)
- 事務局報No.352〈第162回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・法務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報No.350〈第161回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・法務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報No.347〈第159回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・法務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報No.345〈第158回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・法務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報No.342〈第156回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・法務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報No.340〈第155回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・法務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報No.337〈第153回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・法務2級 業態別成績一覧表を含む)
- 2022年6月5日(日)実施検定試験の結果(記述式・法務2級 受験2,372名・合格930名・合格率39.21%)
- 第145回銀行業務検定試験【2020年3月1日】中止のお知らせ(当時の公式サイト・インターネットアーカイブ保存版)
本ページは公開・更新日時点の公開情報をもとに作成しています。試験日程・受験料などは変更される場合があるため、受験・申込にあたっては必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
「銀行業務検定試験」は銀行業務検定協会(株式会社経済法令研究会)が実施する検定試験です。当サイトは同協会・同社とは関係のない独立したメディアです。