銀行業務検定 税務2級の合格率・難易度・受験者数
銀行業務検定 税務2級は、銀行業務検定協会が実施する税務系の上級種目で、金融機関の役席者・専担者に必要な税額計算と事例判断の力を測る検定です。出題は全10題の記述式(三答択一式併用)で、所得税・相続税・贈与税・法人税を中心に「なぜそうなるか」「どう計算するか」を答案で示すのが特徴です。直近の第160回(2025年3月)は受験者1,641名・合格率29.98%。合格点は100点満点中60点以上の絶対基準で、回によって合格率は22〜30%前後と難しめに推移しています。
合格率の推移
データ出所: 株式会社経済法令研究会(経済法令ブログ)「2018年3月4日(日)実施検定試験の結果(記述式)」(取得 2026-06-13)。銀行業務検定協会が事務局報(各回の成績発表)・運営会社公式ブログで公表する税務2級・全国一斉公開試験の実受験者数・合格者数を、実施年度(当年4月〜翌3月実施分)ごとに記載。税務2級は記述式・年1回(従来は3月)実施でCBT方式がないため、各年度は原則1回。合格率は協会公表の全体値をそのまま採用。横軸は年度(例: 25 = 2025年度)。
受験者数の推移
データ出所: 株式会社経済法令研究会(経済法令ブログ)「2018年3月4日(日)実施検定試験の結果(記述式)」(取得 2026-06-13)。実受験者数の年度合計。
直近の試験結果
| 回 | 実施月 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第160回 | 2025年3月 | 2,325 | 1,641 | 492 | 30.0% |
| 第157回 | 2024年3月 | 2,613 | 1,897 | 455 | 24.0% |
| 第154回 | 2023年3月 | 3,300 | 2,439 | 676 | 27.7% |
| 第151回 | 2022年3月 | — | 3,355 | 842 | 25.1% |
| 第148回 | 2021年3月 | 5,212 | 4,098 | 1,069 | 26.1% |
| 第142回 | 2019年3月 | — | 4,784 | 1,069 | 22.4% |
銀行業務検定 税務2級とは
公式の位置づけは、税務3級の上位にあたる上級種目で、得意先係・渉外担当の中堅〜役席者が、所得税・相続税・贈与税・法人税について応用的な税額計算や事例判断を行えるレベルを問う試験です。1968年から続く銀行業務検定試験(法務・財務・税務が三本柱)のうち、税務分野で最上位に位置づけられます。
試験は五答択一式の税務3級・4級と違い、答案に計算過程や結論を記述する「記述式」です。全10題で、各設問は三答択一の小問(配点2点)と記述・計算(配点8点)を組み合わせた構成。所得税4題・相続税贈与税4題・法人税2題が標準的な配分で、相続税の総額計算や配偶者の税額軽減、贈与税の特例、財産評価(宅地・取引相場のない株式・小規模宅地等の特例)など、手を動かして解く計算問題が中心になります。
実施は全国一斉公開試験(紙のマークシート方式ではなく記述答案)のみで、テストセンターのCBT方式はありません(CBT方式は税務3級・4級のみ)。従来は毎年3月の年1回実施でしたが、2026年度から公開試験が年2回(7月・12月)に再編され、税務2級は12月の日程で実施されます。
試験概要と日程
| 実施団体 | 銀行業務検定協会(運営: 株式会社経済法令研究会) |
|---|---|
| 試験科目 | 所得税(4問)、相続税・贈与税(4問)、法人税(2問) |
| 合格基準 | 100点満点中60点以上(満点の60%。最終的な合格基準点は試験委員会で決定) |
| 試験形式 | 記述式・全10題・180分。各設問は三答択一式の小問(2点)と記述・計算(8点)を組み合わせた構成。財産評価や税額計算など計算過程を答案に示す。CBT方式はなく全国一斉公開試験(紙)のみで実施 |
| 実施回数 | 公開試験のみ・年1回。2025年度までは3月、2026年度からは12月に実施(CBT方式なし) |
| 今後の日程 | 試験日 | 申込期間 |
|---|---|---|
| 第165回 | 2026年12月6日 | 2026年10月5日 〜 2026年10月19日 |
2026年度から公開試験は年2回(7月・12月)に再編され、税務2級は12月の日程で実施されます。申込は受付期間内必着。受験の際は必ず公式サイトで最新の日程をご確認ください。
出題科目と傾向
出題は全10題で、所得税4題・相続税贈与税4題・法人税2題が標準的な配分です。各設問は三答択一の小問(2点)と記述・計算(8点)を組み合わせた構成で、税務3級までの選択式とは異なり、計算過程や結論を自分の言葉で答案にまとめる力が問われます。所得税と相続税・贈与税で全10題中8題を占めるため、この2分野の計算力が合否を大きく左右します。
協会が公表する成績資料では、平均点が低かった問題として『事業所得と不動産所得がある場合の総所得金額の計算』『各相続人の納付相続税額の計算』『配偶者および直系尊属からの贈与にかかる贈与税額の計算』などが繰り返し挙がっています。相続税額の計算順序(2割加算は未成年者控除より先に行う等)の理解不足が指摘された回もあり、手順を正確に再現できるかが得点を分けます。
税務は毎年の税制改正がそのまま出題に反映される科目です。相続税の基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人)、相続時精算課税の年110万円基礎控除、小規模宅地等の特例(330㎡・400㎡・200㎡)、消費税の簡易課税・インボイスなど、受験年度版の公式テキスト・問題解説集で最新の制度に上書きしておくことが重要です。
難易度と勉強時間
合格基準は100点満点中60点以上の絶対基準で、合格率による調整は行われません。直近の全体合格率は第160回(2025年3月)29.98%、第157回(2024年3月)23.99%、第154回(2023年3月)27.72%と、おおむね22〜30%前後で推移しており、税務3級より一段難しい上級試験です。受験者の平均点も42〜46点前後(合格点60点)で、平均点では届きません。
記述式で部分点も計算過程で決まるため、答えだけでなく『途中式を正しく書ける』ことが求められます。勉強時間の目安は60〜100時間程度(編集部目安)。経済法令研究会の公式テキストと問題解説集(過去問)で、相続税の総額・配偶者の税額軽減・贈与税の速算表・取引相場のない株式の評価・小規模宅地等の減額といった頻出の計算問題を、手を動かして繰り返すのが定番の対策です。
キャリアでの活かし方
銀行・信用金庫・信用組合・JAなどでは、税務3級の上位として、相続・事業承継・資産運用の相談に深く関わる役席者や専担者が税務2級を取得するのが定番です。受験者は地方銀行・信用金庫の中堅層が中心で、応募データでも地銀・信金が大きな比重を占めています。
実務では、相続発生時の税額試算、生前贈与・相続時精算課税の提案、自社株評価を含む事業承継相談、不動産・有価証券の譲渡にかかる課税説明など、お客さまの資産に税金が深く絡む場面で計算力の裏づけになります。さらに上の専門性を目指すなら、相続アドバイザーやFP(ファイナンシャル・プランニング技能検定)の上位級、税理士科目への接続も視野に入ります。
試験制度の主な変遷
第145回試験が中止(新型コロナウイルス)
2020年3月1日に予定されていた第145回銀行業務検定試験が新型コロナウイルス感染症の影響で中止に。3月のみ実施の税務2級は2019年度の実施が見送られた。
公開試験が年3回から年2回に再編・税務2級は12月実施へ
2026年度から全国一斉公開試験の実施月が6月・10月・3月の年3回から7月・12月の年2回に変更。記述式の税務2級は従来の3月から12月の日程(2026年度は12月6日)に移行した。税務2級にCBT方式はなく公開試験のみ。CBT方式は税務3級・4級で引き続き通年実施され、2026年4月27日受験分から事務手数料330円が導入された。
よくある質問
- 銀行業務検定 税務2級の合格率はどのくらいですか?
- 直近の第160回(2025年3月)は29.98%(受験1,641名・合格492名)でした。第157回(2024年3月)は23.99%、第154回(2023年3月)は27.72%で、合格点60点の絶対基準のため回によって振れますが、おおむね22〜30%前後で推移しています。税務3級(直近で約30〜45%)より一段難しい上級試験です。
- 税務3級とどう違うのですか? 記述式とは?
- 税務3級は五答択一式50問(マークシート・CBTあり)ですが、税務2級は全10題の記述式で、計算過程や結論を答案に記述します。各設問は三答択一の小問(2点)と記述・計算(8点)の組み合わせで、所得税4題・相続税贈与税4題・法人税2題が標準配分。試験時間は180分です。
- 難易度はどのくらい? どれくらい勉強すれば受かりますか?
- 受験者の平均点は42〜46点前後(合格点60点)で、平均点では届きません。勉強時間の目安は60〜100時間程度(編集部目安)。相続税の総額・配偶者の税額軽減・贈与税の特例・取引相場のない株式の評価・小規模宅地等の特例など、計算問題を公式テキストと問題解説集で繰り返し、途中式まで正確に書けるようにするのが近道です。
- いつ・どこで受験できますか? CBT方式はありますか?
- 税務2級は全国一斉公開試験(紙の記述答案)のみで、テストセンターのCBT方式はありません。2025年度までは毎年3月実施でしたが、2026年度から12月実施に変わり、次回は第165回・2026年12月6日(申込10月5日〜19日)です。CBT方式があるのは税務3級・4級です。
- 受験料はいくらですか? 受験資格はありますか?
- 受験料は8,250円(税込)で、税務3級の5,500円より高い上級種目です。受験資格の制限はなく、どなたでも申し込めますが、内容は税額計算・事例判断が中心の上級で、実務上は中堅〜役席者・専担者向けです。
- 受験者数はどのくらいですか? 減っていますか?
- 全国一斉公開試験の受験者は第160回(2025年3月)で1,641名です。2018年3月(第139回)には6,122名が受験していましたが、近年は申込・受験者数とも減少傾向にあります。税務2級は記述式・年1回の上級種目で、CBT方式はありません。
出典
- 銀行業務検定協会 公式サイト
- 検定試験要項
- 銀行業務検定試験 税務2級(試験種目詳細・2026年度実施日程)
- 試験種目一覧(受験料)
- 2026年度に銀行業務検定試験が変わります! CBT方式がさらに便利に
- 事務局報〈第160回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・税務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報〈第157回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・税務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報〈第154回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・税務2級の成績結果と業態別一覧表を含む)
- 2022年3月6日(日)実施検定試験の結果(記述式)
- 2021年3月7日実施の検定結果(記述式)
- 2019年3月3日(日)実施検定試験の結果(記述式)
- 2018年3月4日(日)実施検定試験の結果(記述式)
- 第145回銀行業務検定試験【2020年3月1日】中止のお知らせ(当時の公式サイト・インターネットアーカイブ保存版)
本ページは公開・更新日時点の公開情報をもとに作成しています。試験日程・受験料などは変更される場合があるため、受験・申込にあたっては必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
「銀行業務検定試験」は銀行業務検定協会(株式会社経済法令研究会)が実施する検定試験です。当サイトは同協会・同社とは関係のない独立したメディアです。