銀行業務検定 財務2級の合格率・難易度・受験者数
銀行業務検定 財務2級は、銀行業務検定協会が実施する財務系の上級種目で、金融機関の役席者・専担者に必要な財務諸表・財務分析の応用力を測る検定です。出題は全10題の記述式(三答択一式併用)で、決算書の作成・読解と各種分析指標、キャッシュ・フロー計算などを「なぜそうなるか」「どう計算するか」を答案で示すのが特徴です。直近の第162回(2025年10月)は受験者2,550名・合格率25.96%。合格点は100点満点中60点以上の絶対基準で、回によって合格率は21〜32%前後と難しめに推移しています。
合格率の推移
データ出所: 株式会社経済法令研究会(経済法令ブログ)「2022年6月5日(日)実施検定試験の結果(記述式)」(取得 2026-06-14)。銀行業務検定協会が事務局報(各回の成績発表)・運営会社公式ブログで公表する財務2級・全国一斉公開試験の各回の実受験者数・合格者数を、実施年度(当年4月〜翌3月実施分)ごとに合算し、合格率=合格者計÷受験者計で当サイトが算出。財務2級は記述式・年2回(従来は6月・10月)実施でCBT方式がないため、各年度は原則2回分の合算。3月の回(第154・157・160回など)では財務2級は実施されていない。横軸は年度(例: 25 = 2025年度)。
受験者数の推移
データ出所: 株式会社経済法令研究会(経済法令ブログ)「2022年6月5日(日)実施検定試験の結果(記述式)」(取得 2026-06-14)。実受験者数の年度合計。
直近の試験結果
| 回 | 実施月 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第162回 | 2025年10月 | 3,396 | 2,550 | 662 | 26.0% |
| 第161回 | 2025年6月 | 3,552 | 2,730 | 717 | 26.3% |
| 第159回 | 2024年10月 | 3,697 | 2,755 | 881 | 32.0% |
| 第158回 | 2024年6月 | 4,002 | 3,055 | 893 | 29.2% |
| 第156回 | 2023年10月 | 4,309 | 3,203 | 815 | 25.4% |
| 第155回 | 2023年6月 | 4,529 | 3,422 | 790 | 23.1% |
銀行業務検定 財務2級とは
公式の位置づけは、財務3級の上位にあたる上級種目で、取引先企業の実態把握と与信判断に必要な財務知識について、財務諸表・財務分析(非財務的要素を含む)の両面から、役席者・専担者レベルの習得程度を測る試験です。1968年から続く銀行業務検定試験(法務・財務・税務が三本柱)のうち、財務分野で最上位に位置づけられます。
試験は五答択一式の財務3級・4級と違い、答案に計算過程や結論を記述する「記述式」です。全10題で、各設問は三答択一の小問(配点2点)と記述・計算(配点8点)を組み合わせた構成。連結財務諸表や税効果会計・収益認識基準などの会計処理、損益分岐点分析・キャッシュ・フロー分析・労働生産性などの分析指標、合併・株式評価といった事例計算が中心になり、手を動かして解く問題が大半を占めます。
実施は全国一斉公開試験(記述答案)のみで、テストセンターのCBT方式はありません(CBT方式は財務3級・4級のみ)。財務2級は年2回の公開試験で実施され、従来は6月・10月でしたが、2026年度から公開試験が7月・12月に再編され、財務2級は両日程で実施されます。
試験概要と日程
| 実施団体 | 銀行業務検定協会(運営: 株式会社経済法令研究会) |
|---|---|
| 試験科目 | 財務諸表、財務分析 |
| 合格基準 | 100点満点中60点以上(満点の60%。最終的な合格基準点は試験委員会で決定) |
| 試験形式 | 記述式・全10題・180分。各設問は三答択一式の小問(2点)と記述・計算(8点)を組み合わせた構成。連結・キャッシュ・フロー・分析指標など計算過程を答案に示す。CBT方式はなく全国一斉公開試験(紙)のみで実施 |
| 実施回数 | 公開試験のみ・年2回。2025年度までは6月・10月、2026年度からは7月・12月に実施(CBT方式なし) |
| 今後の日程 | 試験日 | 申込期間 |
|---|---|---|
| 第164回 | 2026年7月5日 | 2026年5月7日 〜 2026年5月18日 |
| 第165回 | 2026年12月6日 | 2026年10月5日 〜 2026年10月19日 |
2026年度から公開試験は年2回(7月・12月)に再編され、財務2級は両日程(13:30〜16:30)で実施されます。申込は受付期間内必着。受験の際は必ず公式サイトで最新の日程をご確認ください。
出題科目と傾向
出題は全10題で、財務諸表分野と財務分析分野から計算・記述問題が出されます。各設問は三答択一の小問(2点)と記述・計算(8点)を組み合わせた構成で、財務3級までの選択式とは異なり、計算過程や結論を自分の言葉で答案にまとめる力が問われます。決算書の作成・修正や各種分析指標の算出が中心で、答えだけでなく途中式を正しく書けることが得点を分けます。
協会が公表する成績資料では、平均点が低かった問題として『収益認識基準』『税効果会計』『退職給付会計』『減損会計』『合併』『株式評価額の算定』といった財務諸表分野の論点に加え、『損益分岐点分析』『キャッシュ・フロー分析(間接法)』など財務分析分野の計算問題が繰り返し挙がっています。新しめの会計基準と、間接法CF・損益分岐点といった定番の分析計算の両方を取りこぼさないことが重要です。
財務は会計基準の改正がそのまま出題に反映される科目です。収益認識基準、税効果会計、退職給付会計、リース・減損などの論点は、受験年度版の公式テキスト・問題解説集で最新の基準に上書きしておくこと、そして自己資本比率や損益分岐点、キャッシュ・フローといった分析計算の手順を手を動かして覚えておくことが、合格への近道になります。
難易度と勉強時間
合格基準は100点満点中60点以上の絶対基準で、合格率による調整は行われません。直近の全体合格率は第162回(2025年10月)25.96%、第161回(2025年6月)26.26%、第159回(2024年10月)31.98%、第158回(2024年6月)29.23%と、おおむね21〜32%前後で推移しており、財務3級より一段難しい上級試験です。受験者の平均点も43〜45点前後(合格点60点)で、平均点では届きません。
記述式で部分点も計算過程で決まるため、答えだけでなく『途中式を正しく書ける』ことが求められます。勉強時間の目安は60〜100時間程度(編集部目安)。経済法令研究会の公式テキストと問題解説集(過去問)で、連結財務諸表・税効果会計・収益認識基準などの会計処理と、損益分岐点分析・キャッシュ・フロー分析(間接法)・生産性分析といった頻出の計算問題を、手を動かして繰り返すのが定番の対策です。
キャリアでの活かし方
銀行・信用金庫・信用組合・JAなどでは、財務3級の上位として、融資・与信判断や取引先支援に深く関わる役席者や専担者が財務2級を取得するのが定番です。受験者は地方銀行・信用金庫の中堅層が中心で、応募データでも地銀・信金が大きな比重を占めています。
実務では、取引先企業の決算書の精緻な読解、融資稟議・与信判断、経営改善・事業性評価の支援など、法人取引で深い分析力の裏づけになります。さらに上の専門性を目指すなら、中小企業診断士や証券アナリスト、日商簿記1級・税理士科目(財務諸表論)など、会計・企業分析系の上位資格への接続も視野に入ります。
試験制度の主な変遷
2020年3月・6月の試験が中止(新型コロナウイルス)
2020年3月1日予定の第145回、同年6月予定の第146回銀行業務検定試験が新型コロナウイルス感染症の影響で相次いで中止に。記述式の財務2級は6月・10月実施のため、2020年6月実施分が中止となった。
公開試験が年3回から年2回に再編・財務2級は7月/12月実施へ
2026年度から全国一斉公開試験の実施月が6月・10月・3月の年3回から7月・12月の年2回に変更。記述式の財務2級は従来の6月・10月から7月(第164回・2026年7月5日)・12月(第165回・2026年12月6日)の両日程に移行した。財務2級にCBT方式はなく公開試験のみ。CBT方式は財務3級・4級で引き続き通年実施され、2026年4月27日受験分から事務手数料330円が導入された。
よくある質問
- 銀行業務検定 財務2級の合格率はどのくらいですか?
- 直近の第162回(2025年10月)は25.96%(受験2,550名・合格662名)でした。第161回(2025年6月)は26.26%、第159回(2024年10月)は31.98%で、合格点60点の絶対基準のため回によって振れますが、おおむね21〜32%前後で推移しています。財務3級(直近で約27〜37%)より一段難しい上級試験です。
- 財務3級とどう違うのですか? 記述式とは?
- 財務3級は五答択一式50問(マークシート・CBTあり)ですが、財務2級は全10題の記述式で、計算過程や結論を答案に記述します。各設問は三答択一の小問(2点)と記述・計算(8点)の組み合わせで、連結財務諸表・税効果会計・収益認識基準などの会計処理から、損益分岐点分析・キャッシュ・フロー分析・生産性分析までが出題されます。試験時間は180分です。
- 難易度はどのくらい? どれくらい勉強すれば受かりますか?
- 受験者の平均点は43〜45点前後(合格点60点)で、平均点では届きません。勉強時間の目安は60〜100時間程度(編集部目安)。連結・税効果・収益認識などの会計処理と、損益分岐点・キャッシュ・フロー(間接法)・生産性といった分析計算を公式テキストと問題解説集で繰り返し、途中式まで正確に書けるようにするのが近道です。
- いつ・どこで受験できますか? CBT方式はありますか?
- 財務2級は全国一斉公開試験(記述答案)のみで、テストセンターのCBT方式はありません。2025年度までは6月・10月実施でしたが、2026年度から7月・12月実施に変わり、次回は第164回・2026年7月5日(申込5月7日〜18日)、その次は第165回・2026年12月6日(申込10月5日〜19日)です。CBT方式があるのは財務3級・4級です。
- 受験料はいくらですか? 受験資格はありますか?
- 受験料は8,250円(税込)で、財務3級の5,500円より高い上級種目です。受験資格の制限はなく、どなたでも申し込めますが、内容は財務諸表の作成・読解と応用的な分析が中心の上級で、実務上は中堅〜役席者・専担者向けです。
- 受験者数はどのくらいですか? 減っていますか?
- 全国一斉公開試験の受験者は第162回(2025年10月)で2,550名です。2022年6月(第152回)には4,269名が受験していましたが、近年は申込・受験者数とも減少傾向にあります。財務2級は記述式・年2回の上級種目で、CBT方式はありません。
出典
- 銀行業務検定協会 公式サイト
- 検定試験要項
- 2026年度 検定試験 実施概要(PDF・第164回〔7月〕・第165回〔12月〕の財務2級 受験料8,250円・180分を掲載)
- 検定試験 試験種目一覧(財務2級・受験料・2026年度実施日程)
- 事務局報〈第162回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・財務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報No.350〈第161回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・財務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報〈第159回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・財務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報No.345〈第158回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・財務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報〈第156回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・財務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報No.340〈第155回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・財務2級 業態別一覧表を含む)
- 事務局報No.337〈第153回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF・財務2級 業態別成績一覧表を含む)
- 2022年6月5日(日)実施検定試験の結果(記述式)
- 第145回銀行業務検定試験【2020年3月1日】中止のお知らせ(当時の公式サイト・インターネットアーカイブ保存版)
本ページは公開・更新日時点の公開情報をもとに作成しています。試験日程・受験料などは変更される場合があるため、受験・申込にあたっては必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
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