銀行業務検定 財務3級の合格率・難易度・受験者数
銀行業務検定 財務3級は、銀行業務検定協会が実施する、金融機関の行職員に必要な財務知識を測る検定試験です。出題は財務諸表の読解と財務分析の二本柱で、取引先企業の決算書を読み解き与信判断につなげる融資業務の土台になります。2024年度の全国一斉公開試験は受験者8,193名・合格率33.6%(当サイト集計)。受験資格の制限はなく、年2回の公開試験(紙)のほか、CBT方式で通年受験できます。
合格率の推移
データ出所: 株式会社経済法令研究会(経済法令ブログ)「2018年6月3日(日)実施検定試験・認定試験の結果(マークシート式)」(取得 2026-06-12)。銀行業務検定協会が事務局報・運営会社公式ブログで公表する全国一斉公開試験(紙)の各回の実受験者数・合格者数を年度(当年4月〜翌3月実施分)で合算し、合格率=合格者計÷受験者計で当サイトが算出。通年実施のCBT方式の受験者は公表されておらず、含まない。横軸は年度(例: 25 = 2025年度)。
受験者数の推移
データ出所: 株式会社経済法令研究会(経済法令ブログ)「2018年6月3日(日)実施検定試験・認定試験の結果(マークシート式)」(取得 2026-06-12)。実受験者数の年度合計。
直近の試験結果
| 回 | 実施月 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第161回 | 2025年6月 | 4,333 | 3,818 | 1,055 | 27.6% |
| 第160回 | 2025年3月 | 4,119 | 3,577 | 1,191 | 33.3% |
| 第158回 | 2024年6月 | 5,246 | 4,616 | 1,563 | 33.9% |
| 第157回 | 2024年3月 | 5,058 | 4,345 | 1,603 | 36.9% |
| 第155回 | 2023年6月 | 6,074 | 5,186 | 1,550 | 29.9% |
| 第154回 | 2023年3月 | 6,618 | 5,578 | 2,010 | 36.0% |
銀行業務検定 財務3級とは
公式の位置づけは「主に金融機関の中堅行職員の方々を対象として、取引先企業の深耕と与信判断等の融資業務に必要とされる財務知識について、財務諸表・財務分析の両面からその習得程度を測定する」試験です。1968年から続く銀行業務検定試験(法務・財務・税務が三本柱)の中核種目のひとつで、銀行・信用金庫・信用組合・JAなどの若手〜中堅職員が昇格・自己啓発の指定種目として受験するケースが多くみられます。
試験は紙のマークシートで行う「全国一斉公開試験」と、全国のテストセンターのパソコンで随時受験できる「CBT方式」の2本立てで、出題範囲・合格基準は共通です。2026年度から公開試験は年3回(6月・10月・3月)から年2回(7月・12月)に再編され、財務3級は両日程で実施されます。
試験概要と日程
| 実施団体 | 銀行業務検定協会(運営: 株式会社経済法令研究会) |
|---|---|
| 試験科目 | 財務諸表(30問)、財務分析(20問) |
| 合格基準 | 100点満点中60点以上(1問2点・50問) |
| 試験形式 | 五答択一式50問・120分。紙のマークシートで行う全国一斉公開試験と、テストセンターのパソコンで受験するCBT方式の2方式があり、出題範囲・合格基準は共通 |
| 実施回数 | 公開試験は年2回(2026年度から7月・12月。2025年度までは6月・3月)、CBT方式は通年 |
| 今後の日程 | 試験日 | 申込期間 |
|---|---|---|
| 第164回 | 2026年7月5日 | 2026年5月7日 〜 2026年5月18日 |
| 第165回 | 2026年12月6日 | 2026年10月5日 〜 2026年10月19日 |
| CBT方式(2026年度) | 2026年4月27日〜2027年3月31日 | 2026年4月24日 〜 2027年3月28日 |
公開試験の申込は受付期間内必着。受験の際は必ず公式サイトで最新の日程をご確認ください。
出題科目と傾向
出題は「財務諸表」30問、「財務分析」20問の計50問(五答択一式・1問2点)です。前半の財務諸表分野では、仕訳や勘定科目といった簿記・会計の基礎から、貸借対照表・損益計算書の構造、株主資本等変動計算書、連結財務諸表までが問われます。後半の財務分析分野は、自己資本比率などの安全性指標、収益性・生産性の指標、損益分岐点分析など、取引先の決算書を融資の目で評価するための内容が中心です。
計算問題の比重が高いのが特徴です。協会が公表する成績資料では、為替差損益の額の算出、連結貸借対照表上の純資産の額の算出、営業活動によるキャッシュ・フローの額の算出(間接法)、労働生産性や安全余裕率の算出といった計算・算出系の問題で正解率が低かったことが示されており、公式(計算手順)を手を動かして覚える練習が欠かせません。
近年は収益認識基準や税効果会計、ポイントサービスの会計処理など、新しめの会計基準・論点も繰り返し出題されています。テキスト・問題集は受験年度版を使い、簿記で学んだ知識を最新の基準で上書きしておくことが重要です。
難易度と勉強時間
合格基準は100点満点中60点以上の絶対基準で、合格率による調整は行われません。そのため回ごとの問題の難易度がそのまま合格率に表れ、直近10回でも26.48%(第151回)から41.55%(第148回)まで振れています。直近5回の平均は32.3%(当サイト算出)で、銀行業務検定の3級種目の中では難しめの部類です。
受験者全体の平均点は46〜52点前後で推移しており、「平均点では受からない」試験です。勉強時間の目安は30〜60時間程度(編集部目安)。経済法令研究会の公式テキストと問題解説集(過去問)を使い、頻出パターンの計算問題を繰り返すのが定番の対策です。日商簿記2級・3級の学習経験があれば財務諸表分野の多くを既知の知識でカバーでき、財務分析の指標と損益分岐点・キャッシュ・フローの計算に時間を集中できます。
キャリアでの活かし方
銀行・信用金庫・信用組合・JAなどでは、昇格・昇給要件や人事考課の指定種目として財務3級が組み込まれていることが多く、若手〜中堅期に法務3級・税務3級とあわせて取得するのが定番コースです。融資・渉外担当への登竜門として、入行数年目までに受験させる金融機関も多くみられます。
実務では、取引先企業の決算書の読解、融資稟議書の作成、与信判断、経営改善支援など、法人取引のあらゆる場面で土台になります。上位の財務2級(記述式)でより深い分析力を証明できるほか、日商簿記や中小企業診断士、証券アナリストなど、会計・企業分析系の上位資格への入り口としても活用できます。
試験制度の主な変遷
2020年3月・6月の試験が中止、10月に特別実施(新型コロナウイルス)
2020年3月1日予定の第145回、同年6月予定の第146回銀行業務検定試験が新型コロナウイルス感染症の影響で相次いで中止に。財務3級は2020年10月25日の第147回で「特別実施」として開催され、受験者12,268名・合格率30.95%だった。
公開試験が年3回から年2回に再編
2026年度から全国一斉公開試験の実施月が6月・10月・3月の年3回から7月・12月の年2回に変更。財務3級は両日程で実施される。CBT方式は引き続き通年(2026年度は4月27日〜翌3月31日)で受験でき、2026年4月27日受験分からCBTに事務手数料330円が導入された。
よくある質問
- 銀行業務検定 財務3級の合格率はどのくらいですか?
- 直近の第161回(2025年6月)は27.63%でした。年度ベースでは2024年度が33.6%(受験者8,193名・当サイト集計)です。合格点60点の絶対基準のため回によって振れ幅が大きく、直近10回では約26〜42%の範囲で変動しています。
- 難易度はどのくらい? どれくらい勉強すれば受かりますか?
- 受験者の平均点が46〜52点前後(合格点60点)で、平均点を取っても受からない試験です。勉強時間の目安は30〜60時間程度(編集部目安)。財務諸表30問・財務分析20問という配分なので、簿記の基礎を固めたうえで、分析指標とキャッシュ・フローなどの計算問題を公式テキスト・問題解説集で繰り返すのが近道です。
- いつ・どこで受験できますか?
- 次回の全国一斉公開試験(紙)は第164回・2026年7月5日(申込5月7日〜18日)、その次は第165回・2026年12月6日(申込10月5日〜19日)です。CBT方式なら2026年4月27日〜2027年3月31日の間、全国のテストセンターで都合のよい日時に受験できます。
- CBT方式と公開試験はどちらで受けても同じですか?
- 出題範囲・レベル・合格基準(60点以上)は共通です。CBT方式はパソコン受験で、申込時に好きな日時・会場を選べる一方、受験料5,500円に加えて事務手数料330円がかかります。なおCBTでは電卓の持込みはできず、画面上の電卓機能を使います。
- 簿記の資格がなくても受かりますか? 受験資格はありますか?
- 受験資格の制限はなく、どなたでも受験できます。簿記の資格も必須ではありませんが、出題の半分以上は簿記・会計の知識と重なるため、日商簿記3級程度の基礎があると学習時間を大きく短縮できます。受験者の大半は金融機関の職員ですが、一般の方や学生も申し込めます。
- 受験者数はどのくらいですか?
- 全国一斉公開試験(紙)の受験者は2024年度で8,193名です。2018年度には年間32,139名が受験した銀行業務検定でも有数の人気種目ですが、通年受験できるCBT方式との2本立てになって以降、紙の試験の受験者数は減少傾向にあります(CBT方式の受験者数は公表されていません)。
出典
- 銀行業務検定協会 公式サイト
- 検定試験要項
- 2026年度 検定試験 実施概要(PDF)
- 銀行業務検定試験 財務3級(CBT方式 受験案内・申込ページ)
- 検定試験 試験種目一覧(財務3級)
- 検定試験 試験種目一覧〈第163回・2026年3月1日実施分〉(インターネットアーカイブ保存版)
- 事務局報No.350〈第161回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF)
- 事務局報No.349〈第160回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF)
- 事務局報No.345〈第158回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF)
- 事務局報No.344〈第157回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF)
- 事務局報No.340〈第155回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF)
- 事務局報No.339〈第154回〉銀行業務検定試験成績発表(PDF)
- 2022年6月5日(日)実施検定試験の結果(マークシート式)
- 2022年3月6日(日)実施検定試験の結果(マークシート式)
- 2021年6月6日(日)実施検定試験・認定試験の結果(マークシート式)
- 2021年3月7日実施の検定結果
- 2020年10月25日(日)実施検定試験の結果
- 2019年6月2日(日)実施検定試験・認定試験の結果(マークシート式)
- 2019年3月3日(日)実施検定試験の結果(マークシート式)
- 2018年6月3日(日)実施検定試験・認定試験の結果(マークシート式)
- 第145回銀行業務検定試験【2020年3月1日】中止のお知らせ(当時の公式サイト・インターネットアーカイブ保存版)
本ページは公開・更新日時点の公開情報をもとに作成しています。試験日程・受験料などは変更される場合があるため、受験・申込にあたっては必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
「銀行業務検定試験」は銀行業務検定協会(株式会社経済法令研究会)が実施する検定試験です。当サイトは同協会・同社とは関係のない独立したメディアです。