個人情報保護士の合格率・難易度・受験者数
個人情報保護士認定試験は、一般財団法人 全日本情報学習振興協会が実施する、個人情報保護と情報セキュリティの知識を証明する民間資格です。個人情報保護法の全面施行と同じ2005年に始まり、2023年9月現在で満18年・72回の開催を重ね、約6万人の合格者を輩出してきました。協会が公表する過去の平均合格率は41.5%。試験は年4回、公開会場・CBT・オンラインIBTの3方式で受験できます。
個人情報保護士とは
試験は2課題構成です。課題Ⅰ「個人情報保護法とマイナンバー法の理解」(50問)で法律の体系的な理解を、課題Ⅱ「個人情報保護の対策と情報セキュリティ」(50問)でオフィスや情報システムにおける実務的な安全管理策を問います。法律と実務対策をセットで問うのが特徴で、合格には両方の課題で正答率70%以上(難易度により調整の場合あり)が必要です。
協会によると、受験者は情報・通信業やIT関連企業の従事者が最も多く、次いで保険業・不動産業など個人情報を多く扱う業種が続きます。職種は営業職・事務職がともに多く、過去の受験者平均年齢は34.1歳。社内推奨資格に指定して団体受験を実施する企業も多い試験です。
なお、協会は回ごと・年度ごとの受験者数や合格率を公表していません。公式に公表されているのは「過去の平均合格率41.5%・受験者平均年齢34.1歳」と累計実績(2017年12月時点で開催49回・受験者総数約20万人・認定者約6万人、2023年9月現在で満18年・72回開催・約6万人の合格者)のみのため、当ページでは推移チャートの掲載を見送っています。
試験概要と日程
| 実施団体 | 一般財団法人 全日本情報学習振興協会 |
|---|---|
| 試験科目 | 課題Ⅰ 個人情報保護法とマイナンバー法の理解(50問)、課題Ⅱ 個人情報保護の対策と情報セキュリティ(50問) |
| 合格基準 | 課題Ⅰ・課題Ⅱそれぞれで正答率70%以上(問題の難易度により調整される場合あり) |
| 試験形式 | マークシート方式 計100問・150分(課題Ⅰ・Ⅱ合計)。公開会場受験・CBT会場受験・オンラインIBT受験の3方式から選択(CBTは別途会場費2,000円、オンラインIBTは360度Webカメラのレンタル申込が必要) |
| 実施回数 | 年4回(6月・9月・12月・3月) |
| 今後の日程 | 試験日 | 申込期間 |
|---|---|---|
| 第83回 | 2026年6月21日 | 2026年2月16日 〜 2026年5月21日 |
| 第84回 | 2026年9月27日 | 2026年5月25日 〜 2026年8月6日 |
| 第85回 | 2026年12月13日 | 2026年8月31日 〜 2026年10月29日 |
| 第86回 | 2027年3月14日 | 2026年11月16日 〜 2027年1月28日 |
本試験(公開会場・オンラインIBT)は10:00開始。CBT会場は開催日時が異なる場合があります。受験の際は必ず公式サイトで最新の日程をご確認ください。
出題内容と傾向
課題Ⅰは個人情報保護法とマイナンバー法です。個人情報・個人データ・保有個人データといった概念の区別と、それぞれに紐づく事業者の義務が出題の中心で、2020年・2021年の法改正で導入された個人関連情報や仮名加工情報も出題範囲(第5編・第7編)に明記されています。条文の暗記だけでなく、場面ごとに「どの義務が適用されるか」を判断させる問題に対応できるかがポイントです。
課題Ⅱは情報セキュリティの実務です。脅威と対策の基礎から、組織的・人的セキュリティ、オフィスの物理的対策、情報システムの技術的対策までを問う構成で、プライバシーマークやISMSの運用実務に近い内容です。法律分野とIT分野の両方をバランスよく学ぶ必要があり、どちらかに馴染みがない受験者はそちらに学習時間を厚めに配分することになります。
合格基準は課題Ⅰ・Ⅱそれぞれで正答率70%以上の「両課題クリア方式」で、片方だけの高得点では合格できません。なお、第49回(2017年12月実施)では難易度の上昇を受けて合格点を調整した実例があり、回ごとの難易度に応じた調整が行われています。
難易度と勉強時間
協会が公表する過去の平均合格率は41.5%です。おおむね5人に2人が合格する水準で、極端な難関ではないものの、2つの課題の両方で7割という基準は無対策では届きません。
学習時間の目安は30〜60時間程度(編集部目安)です。法律の学習が初めての場合は、課題Ⅰの用語体系(個人情報・個人データ・保有個人データの区別など)の理解に時間を割き、課題Ⅱは公認テキストや問題演習で用語と対策の型を覚えていくのが効率的です。
なお、2018年度から合格基準は従来の80%基準から70%基準に変更されており、現在は以前より挑戦しやすい基準になっています。
キャリアでの活かし方
個人情報を扱うすべての職場で汎用的に通用する知識証明です。受験者は情報・通信業やIT関連企業が最多で、保険業・不動産業など顧客情報を大量に扱う業種が続き、社内推奨資格として団体受験する企業も多くあります。プライバシーマークやISMS認証を運用する企業では、個人情報保護管理者・教育担当者の知識の裏付けとしても使われます。
営業・事務・人事・総務など、法律を「使う」側の職種にも有効です。名刺や社内プロフィールに記載できる資格として、個人情報の取扱いに対する意識と知識を対外的に示せます。
合格者には認定証・認定カードが交付されます。認定カードの有効期限は2年で、有効期限後は所定の手続きで更新(有料)できます。また、合格者組織として2011年に「個人情報保護士会」が設立されており、講演会・研修会などが提供されています。
試験制度の主な変遷
第1回認定試験を実施
個人情報保護法の全面施行と同じ2005年の10月2日に第1回認定試験を開催。以後、年4回ペースで実施され、2023年9月現在で満18年・72回を数える。
合格基準を正答率70%に変更
2018年度(平成30年度)から合格基準が「各課題70%以上で合格(難易度により調整)」となった。従来は80%を基準に調整する方式で、直前の第49回(2017年12月実施)には難易度上昇により合格点を70%に調整した実例がある。
オンライン・ライブ受験を導入
新型コロナウイルス対応として、2020年6月14日開催回から会場試験と並行して自宅等から受験できるオンライン・ライブ検定を導入。現在のオンラインIBT受験につながっている。
CBT会場受験を開始
2023年3月3日にCBT試験の申込受付を開始。公開会場受験・オンラインIBT受験と合わせて、現行の3方式での実施体制となった。
よくある質問
- 個人情報保護士の合格率はどのくらいですか?
- 協会が公表しているのは「過去の平均合格率41.5%」のみで、回ごと・年度ごとの合格率は公表されていません。合格基準は課題Ⅰ・課題Ⅱそれぞれで正答率70%以上(難易度により調整される場合あり)です。
- 個人情報保護士は国家資格ですか?
- 国家資格ではなく、一般財団法人 全日本情報学習振興協会が実施する民間資格です。2005年の開始から70回を超える開催実績があり、個人情報保護分野の検定として広く知られています。
- 試験はいつ・どこで受けられますか?
- 例年6月・9月・12月・3月の年4回実施されます。公開会場受験のほか、CBT会場受験、自宅等から受けるオンラインIBT受験が選べます。直近では第83回が2026年6月21日に実施予定(申込受付は終了)で、次に申し込めるのは第84回(2026年9月27日実施・申込期間2026年5月25日〜8月6日)です。
- 受験料はいくらですか?
- 11,000円(税込)です。CBT会場受験の場合は別途会場費2,000円がかかります。
- 資格に有効期限はありますか?
- 合格すると認定証・認定カードが交付され、認定カードの有効期限は2年です。有効期限後は所定の手続きで更新(有料)できます。
出典
- 個人情報保護士認定試験 公式サイト
- 試験内容・試験日程(個人情報保護士認定試験)
- 個人情報保護士会(沿革・試験実績の紹介)
- 第49回 個人情報保護士認定試験 合格発表(合格基準の調整告知)
- 公式サイト 2018年8月21日時点のアーカイブ(平成30年度からの合格基準70%化・12年間で合格者6万人)
- 公式サイト 2020年5月13日時点のアーカイブ(2020年6月14日開催回のオンライン検定受付)
- 公式サイト 2023年3月6日時点のアーカイブ(2023年3月3日のCBT申込開始告知)
- 一般財団法人全日本情報学習振興協会インタビュー(受験者層について・2025年3月14日公開)
本ページは公開・更新日時点の公開情報をもとに作成しています。試験日程・受験料などは変更される場合があるため、受験・申込にあたっては必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
「個人情報保護士」は一般財団法人 全日本情報学習振興協会の資格名称です。当サイトは同協会とは関係のない独立したメディアです。