退職後の健康保険 任意継続 vs 国民健康保険 比較ツール
会社を辞めたあとの健康保険は、勤め先の保険をつづける「任意継続」と、市区町村の「国民健康保険(国保)」の どちらかを選ぶことが多くあります。退職時の月給・前年の給与収入・扶養家族の人数を入れると、 どちらが安くなりそうかの目安をその場で比較します。
つまり:この条件では国民健康保険(国保)のほうが年およそ72,000円安くなる目安です。国保は前年の所得が低いほど安くなります(保険料は前年所得ベースのため、退職直後は在職時の所得で計算され高くなる点に注意)。ただし国保側は自治体平均をもとにした編集部目安のため、実際の金額は市区町村でご確認ください。
内訳(参考・年額の目安)
| 【任意継続】算定の標準報酬月額(上限30万円) | 300,000 円 |
|---|---|
| 任意継続 月額(全額自己負担) | 34,800 円 |
| 任意継続 年額 | 417,600 円 |
| 【国保】賦課基準額(前年所得−43万円) | 2,330,000 円 |
| 国保 加入者数(本人+扶養) | 1 人 |
| 国保 年額(目安) | 345,600 円 |
※ 任意継続の保険料は、退職時の標準報酬月額(協会けんぽは上限30万円)に全額自己負担の保険料率(当ツールは全国平均10.00%・40〜64歳は介護1.60%を加算)を掛けた概算です。実際の料率は加入していた健康保険(協会けんぽ/各健康保険組合)や都道府県で異なります。
※ 国保の金額は自治体ごとに大きく異なります。当ツールは全国的な目安(医療+支援分の所得割 約10%・均等割 約5.0万円/人、介護分の所得割 約2%・均等割 約1.6万円/人、基礎控除43万円、賦課限度額の目安)をもとにした編集部目安で、正確な金額ではありません。世帯構成・軽減措置・自治体の料率で前後します。任意継続・国保のどちらも、必ず加入先(協会けんぽ/健康保険組合)とお住まいの市区町村で最新の金額を確認してください。
前年収入別の比較 早見表(概算)
40〜64歳・扶養0人・退職時の月給30万円とした場合の年額の目安です。国保は自治体差が大きいため編集部目安です。
| 前年の給与収入 | 任意継続(年) | 国保(年・目安) | 安い方 |
|---|---|---|---|
| 2,000,000 円 | 417,600 円 | 172,800 円 | 国保 |
| 3,000,000 円 | 417,600 円 | 256,800 円 | 国保 |
| 4,000,000 円 | 417,600 円 | 345,600 円 | 国保 |
| 5,000,000 円 | 417,600 円 | 441,600 円 | 任意継続 |
| 7,000,000 円 | 417,600 円 | 638,400 円 | 任意継続 |
※ 概算。前年の所得が低いほど国保が有利になり、扶養家族が増えるほど任意継続が有利になります(国保は前年所得ベースのため、退職直後は前年の所得で計算されます)。
任意継続と国保のしくみ
任意継続(協会けんぽ・健康保険組合)
- 加入できる期間は最長2年。退職日までに継続して2か月以上の被保険者期間が必要です。
- 保険料は全額自己負担。在職中は会社と折半していたため、退職後はおおむね在職時の約2倍になります。
- 標準報酬月額に上限がある(協会けんぽは30万円)。高収入だった人ほど、上限のおかげで割安になりやすいです。
- 扶養家族が増えても保険料は変わりません。家族を扶養に入れる人には有利に働きます。
国民健康保険(市区町村)
- 前年の所得で決まる「所得割」と、加入する人数で決まる「均等割」の合計が基本です(自治体により平等割などが加わります)。
- 料率・均等割の額は自治体ごとに大きく異なります。同じ所得でも住む市区町村で金額が変わります。
- 前年の所得が低いほど安くなります。ただし保険料は前年所得ベースのため、退職直後は在職時の所得で計算され高くなりがちで、所得減少が反映されるのは原則翌年度以降です。前年所得が少ない人は軽減措置が使えることもあります。
- 国保には「扶養」という考え方がなく、世帯で加入する人数分の均等割がかかります。
よくある質問
- 任意継続と国民健康保険、そもそも何が違うの?
- 任意継続は、退職前に入っていた勤め先の健康保険(協会けんぽや健康保険組合)を、退職後も最長2年つづける制度です。国民健康保険(国保)は、市区町村が運営する健康保険です。任意継続は在職時に会社が負担していた分も自分で払うため保険料が上がりますが、扶養家族が増えても保険料は変わりません。国保は前年の所得と加入する人数で保険料が決まります。
- どういう人は任意継続が有利になりやすい?
- 扶養に入れる家族が多い人や、前年の所得が比較的高かった人は、任意継続のほうが安くなりやすい傾向があります。任意継続は標準報酬月額に上限(協会けんぽは30万円)があり、扶養家族が何人いても保険料が上がらないためです。
- どういう人は国保が有利になりやすい?
- 前年の所得がもともと低い人や、扶養に入れる家族がいない人は、国保のほうが安くなりやすい傾向があります。ただし国保の保険料は「前年の所得」で決まるため、退職した直後は在職していた前年の所得で計算され、任意継続より高くなることもあります。所得が下がった効果が国保の保険料に反映されるのは、原則として翌年度以降です。前年の所得が少ない場合は軽減措置が使えることもあります。
- この金額のとおりに払えばいいの?
- いいえ。国保の保険料は自治体ごとに料率や均等割の額が大きく異なるため、このツールの国保の金額は全国的な目安(編集部目安)です。任意継続の料率も、加入していた健康保険や都道府県で変わります。最終的な金額は、加入していた協会けんぽ・健康保険組合と、お住まいの市区町村の窓口で必ず確認してください。
出典・計算の根拠
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)「任意継続被保険者制度」(全額自己負担・最長2年・標準報酬月額の上限30万円の根拠)
- 協会けんぽ 令和6年度 保険料率(全国平均 健康保険10.00%・介護保険1.60%)
- 市区町村の国民健康保険(所得割・均等割・賦課限度額・基礎控除43万円のしくみ)。料率・均等割は自治体差が大きいため全国的な目安を使用
公表されている制度・料率をもとにした概算です。国保の金額は自治体で異なり、料率は制度改定で変わる場合があります。最終的な金額は加入先とお住まいの市区町村でご確認ください。