CO2換気量 計算ツール
部屋の広さ・人数・過ごし方を入れるだけで、室内の二酸化炭素(CO2)を基準値以下に保つのに必要な換気量(m³/h)と換気回数の目安をその場で計算します。 建築基準法の1000ppm基準や、1人20m³/hの法定値とも比べられます。
つまり:13m²・天井2.4mの部屋に2人がいて、室内のCO2を1000ppm以下に保つには、1時間あたり約66.7m³の新鮮な空気を入れ替える必要がある、という目安です(部屋の空気を1時間に約2.1回入れ替える計算)。 参考までに、建築基準法の最低基準(1人20m³/h)だと40m³/hです。
くわしい計算の内訳(参考)
| 部屋の容積 | 13 × 2.4 = 31.2 m³ |
|---|---|
| 1人あたりCO2発生量 | 0.02 m³/h |
| 室内CO2発生量の合計(1人あたり × 在室人数) | 0.02 × 2 = 0.04 m³/h |
| 室内と外気の濃度差(目標 − 外気) | 1000 − 400 = 600 ppm |
| 必要換気量 Q(発生量 ÷ 濃度差) | 約66.7 m³/h |
| 換気回数(1時間あたり) | 約2.1 回/h |
| 建築基準法の目安(1人20m³/h) | 40 m³/h |
※ 本ツールは定常状態(CO2濃度が一定に保たれた状態)を仮定した概算で、 換気設備の設計値ではありません。実際の必要換気量は、人の活動量・隙間風・在室時間・部屋の使い方で変わります。 設備の選定や法令適合の判断は、メーカーの仕様や専門家にご確認ください。
人数別「必要換気量」早見表(概算)
8畳(約13m²・天井2.4m)の部屋で事務作業をする想定(室内1000ppm・外気400ppm・1人あたりCO2発生量0.02m³/h)の目安です。 建築基準法の最低基準(1人20m³/h)も並べています。
| 在室人数 | 必要換気量(CO2基準) | 換気回数 | 建築基準法(20m³/h・人) |
|---|---|---|---|
| 1人 | 約33.3 m³/h | 約1.1 回/h | 20 m³/h |
| 2人 | 約66.7 m³/h | 約2.1 回/h | 40 m³/h |
| 3人 | 約100 m³/h | 約3.2 回/h | 60 m³/h |
| 4人 | 約133.3 m³/h | 約4.3 回/h | 80 m³/h |
| 6人 | 約200 m³/h | 約6.4 回/h | 120 m³/h |
| 8人 | 約266.7 m³/h | 約8.5 回/h | 160 m³/h |
| 10人 | 約333.3 m³/h | 約10.7 回/h | 200 m³/h |
※ 概算。活動量・室温・隙間風・在室時間などで実際の必要量は変わります。部屋の容積や目標濃度を変えれば上の計算ツールで再計算できます。
必要換気量の考え方
人は呼吸でCO2を出し続けるため、換気をしないと室内のCO2濃度はどんどん上がります。 必要換気量とは、出ていくCO2と入ってくる新鮮な空気がつり合い、室内のCO2を目標濃度以下に保てる最小の換気量のことです。
基本の式
- 必要換気量 Q = 室内のCO2発生量 ÷(室内の目標濃度 − 外気の濃度)
- CO2発生量 = 1人あたりの発生量 × 在室人数
- 濃度はppm(百万分率)を比率に直して計算します(1000ppm = 0.001)
外気より室内の目標を高く設定しないと、換気で入れる空気のほうが濃くなってしまい計算できません(換気では下げられません)。
活動量で発生量は変わる
- 安静・座位:約0.013m³/h(建築基準法が想定する値)
- 事務作業:約0.02m³/h
- 立ち作業・接客:約0.03m³/h
- 軽い運動:約0.046m³/h
CO2濃度の目安
- 外気:約400ppm(屋外の通常レベル)
- 1000ppm:建築基準法が定める室内の上限の目安
- 1500ppm:学校環境衛生基準で望ましいとされる上限
よくある質問
- 必要換気量はどんな式で計算していますか?
- 「必要換気量 Q = 室内のCO2発生量 ÷(室内の目標濃度 − 外気の濃度)」という、CO2の収支がつり合う定常状態の式を使っています。CO2発生量は『1人あたりの発生量 × 在室人数』です。たとえば事務作業(1人あたり0.02m³/h)の人が、室内1000ppm・外気400ppmで過ごす場合、1人あたり 0.02 ÷ (0.001−0.0004) = 約33m³/h が目安になります。
- 建築基準法の「1人20m³/h」とどう違うのですか?
- 建築基準法施行令は、室内CO2を1000ppm以下に保つための最低基準として1人あたり20m³/hを定めています。これは安静・座位(CO2発生量0.013m³/h程度)を想定した値です。事務作業や立ち作業のように活動量が増えるとCO2発生量も増えるため、本ツールの計算では20m³/hより大きい値が出ることがあります。本ツールは活動量を選べるぶん、実態に近い目安が出せます。
- 換気回数(回/h)とは何ですか?
- 部屋の空気を1時間に何回まるごと入れ替える必要があるか、という指標です。『必要換気量 ÷ 部屋の容積(床面積×天井高)』で求めます。一般的な居室では0.5回/h以上が一つの目安とされますが、人が多い・活動が活発な部屋ほど必要な換気回数は増えます。
- この数値どおりに換気すれば安全ですか?
- あくまで定常状態を仮定した概算であり、安全や法令適合を保証するものではありません。実際は隙間風や在室時間、人の出入り、室内の発生源(調理・燃焼器具など)で変わります。換気設備の選定や法令適合の判断は、メーカーの仕様や専門家にご確認ください。
出典・計算の根拠
- 建築基準法施行令 第20条の2・第129条の2の5(換気設備・室内CO2濃度1000ppm以下の基準、1人あたり必要換気量20m³/h)。
- 公益社団法人 空気調和・衛生工学会「必要換気量算定のための室内二酸化炭素設計基準濃度の考え方」(2021年)。
- 学校環境衛生基準(文部科学省):教室等のCO2濃度は1500ppm以下が望ましい。
- 計算式(必要換気量 Q = CO2発生量 ÷ 濃度差)はCO2収支の定常式に基づく。参考: calculator.jp「必要換気量の計算」。
本ツールは定常状態を仮定した概算であり、換気設備の設計値や法令適合の判定ではありません。設備選定・適合判断は専門家にご確認ください。