マンション評価乖離率 計算ツール
2024年から始まったマンションの相続税評価の新ルールに対応。築年数・総階数・所在階・敷地持分を入れるだけで、評価乖離率・評価水準・区分所有補正率をその場で概算し、補正後の相続税評価額の目安まで計算します。
つまり:このマンションの相続税評価額には、補正率1.5909をかけて評価額を引き上げます(市場価格との開きが大きいタイプ)。 補正前 3,000万円 のときは、補正後は約4,772万5,578円になります。
くわしい計算の内訳(参考)
| A 築年数(築年数 × △0.033) | 15 × △0.033 = -0.4950 |
|---|---|
| B 総階数指数(総階数÷33・上限1 × 0.239) | 0.6060 × 0.239 = 0.1448 |
| C 所在階(所在階 × 0.018) | 10 × 0.018 = 0.1800 |
| D 敷地持分狭小度(敷地利用権÷専有面積 × △1.195) | 0.3334 × △1.195 = -0.3984 |
| 敷地利用権の面積(敷地全体 × 敷地権割合) | 20.00 m² |
| 評価乖離率(A+B+C+D+3.220) | 2.6514 |
| 評価水準(1 ÷ 評価乖離率) | 0.3772 |
| 区分所有補正率 | 1.5909 |
| 補正前の評価額 | 30,000,000 円 |
| 補正後の評価額 | 47,725,578 円 |
※ 本ツールは2023年(令和5年)10月の国税庁通達「居住用の区分所有財産の評価について」に基づく概算です。 区分所有でない一戸建て・事業用区分所有・地階の扱い・複数階にまたがる住戸など、対象外や個別判断が必要なケースがあります。実際の相続税申告は税理士・税務署にご確認ください。
タイプ別の補正率イメージ(概算)
代表的な3タイプで評価乖離率・評価水準・補正率がどう変わるかの目安です。 高層階で築浅のタワーマンションほど評価水準が低く(=補正で評価額が上がりやすく)なります。
| タイプ | 評価乖離率 | 評価水準 | 補正率 | 区分 |
|---|---|---|---|---|
| タワマン高層階(築浅) | 3.668 | 0.273 | 2.201 | 評価水準<0.6 → 引き上げ |
| 中層マンション中階 | 2.651 | 0.377 | 1.591 | 評価水準<0.6 → 引き上げ |
| 低層・低階(築古) | 1.540 | 0.649 | 1.000 | 0.6〜1 → 補正なし |
※ 概算。敷地面積・敷地権の割合・専有面積の前提を置いた仮の数値です。実際の値は物件ごとに異なります。
マンション評価乖離率とは?
マンション(居住用の区分所有財産)の従来の相続税評価額は、戸建てに比べて市場価格との開きが大きく、 特にタワーマンションの高層階で評価額が時価より大幅に低くなる「マンション節税」が問題視されていました。 そこで国税庁は2023年10月に通達を出し、2024年1月1日以後の相続・贈与から、 市場価格との乖離を統計的に推計した評価乖離率をもとに評価額を補正する新ルールを導入しました。
評価乖離率の計算式
評価乖離率は、次の4つの要素(A〜D)と定数3.220を足して求めます。
- A=築年数 × △0.033:築年数が古いほど評価乖離率は下がります(1年未満は切り上げ)。
- B=総階数指数 × 0.239:総階数指数=総階数÷33(1.0が上限・小数第4位切り捨て)。高層の建物ほど上がります。
- C=所在階 × 0.018:所在階が高いほど上がります(地階は0)。
- D=敷地持分狭小度 × △1.195:敷地持分狭小度=敷地利用権の面積÷専有面積(小数第4位切り上げ)。 一戸あたりの土地の取り分が小さいほど評価乖離率は上がります。敷地利用権の面積は「敷地全体の面積×敷地権の割合」で求めます。
評価水準と補正率(3区分)
評価水準=1÷評価乖離率で、従来の評価額が時価の何割かを表します。 この評価水準によって、かける補正率が次の3区分に分かれます。
- 評価水準が0.6未満:補正率=評価乖離率×0.6。評価額が時価より低すぎるので引き上げられます(時価の6割水準へ)。
- 評価水準が0.6以上1以下:補正なし(補正率1.0)。従来の評価額のままです。
- 評価水準が1超:補正率=評価乖離率×1.0。評価額が時価より高いので引き下げられます。
補正後の相続税評価額は、従来の評価額(区分所有権+敷地利用権)×区分所有補正率で求めます。
よくある質問
- マンションの相続税評価の新ルールとは何ですか?
- 2023年10月に国税庁が出した通達「居住用の区分所有財産の評価について」によるもので、2024年(令和6年)1月1日以後の相続・贈与から適用されます。従来のマンションの相続税評価額が市場価格に比べて低くなりがちだった点を見直し、「評価乖離率」をもとにした補正率をかけて、評価額を時価の6割水準に近づける仕組みです。タワーマンションの高層階ほど補正の影響が大きく出る傾向があります。
- 評価乖離率・評価水準・補正率の関係を教えてください。
- 評価乖離率は「市場価格 ÷ 従来の相続税評価額」を統計的に推計した値で、築年数(A)・総階数指数(B)・所在階(C)・敷地持分狭小度(D)と定数3.220を足して求めます。評価水準はその逆数(1÷評価乖離率)で、従来の評価額が時価の何割かを表します。評価水準が0.6未満なら評価乖離率×0.6、0.6以上1以下なら補正なし(1.0)、1超なら評価乖離率×1.0を補正率として、従来の評価額にかけます。
- どんな物件に使うツールですか?
- 居住用の区分所有財産、いわゆる分譲マンションの一室(区分所有権+敷地利用権)が対象です。区分所有でない一戸建てや、二世帯住宅でも区分登記していないもの、店舗・事務所などの事業用、地階(地下)部分などは対象外や個別の判断が必要になります。詳しくは国税庁の通達と税理士にご確認ください。
- 計算した補正率はそのまま申告に使えますか?
- 本ツールは通達の計算式に沿った概算です。実際の申告では、登記簿上の正確な築年数(1年未満切り上げ)・総階数・所在階・敷地権の割合・専有面積が必要で、複数階にまたがる住戸や地階の扱いなど例外規定もあります。金額が大きく税額に直結するため、最終的な評価額は税理士・税務署にご確認ください。
出典・計算の根拠
- 国税庁 法令解釈通達「居住用の区分所有財産の評価について」(令和5年10月13日 課評2-74ほか・令和6年1月1日以後適用)。
- 評価乖離率 = A+B+C+D+3.220。A=築年数×△0.033、B=総階数指数(総階数÷33・上限1.0)×0.239、C=所在階×0.018、D=敷地持分狭小度(敷地利用権面積÷専有面積)×△1.195。
- 評価水準 = 1÷評価乖離率。補正率は評価水準<0.6で評価乖離率×0.6、0.6以上1以下で1.0(補正なし)、1超で評価乖離率×1.0。
※ 本ツールは通達の計算式に基づく概算です。地階・複数階住戸・区分所有でない物件など対象外や個別判断のケースがあり、 評価額は税額に直結します。実際の相続税申告は税理士・税務署にご確認ください。