住宅ローン繰上返済 vs 投資 どっちが得ツール
手元の余裕資金を住宅ローンの繰上返済に回すか、投資に回すか。 資金額・ローン金利・想定利回り・年数を入れるだけで、どちらがどれだけ得かの目安を概算します。
つまり:300万円を15年運用すると、利回り4%なら運用益は約240万2,831円。一方、金利1%のローンを同じ額だけ繰上返済して 消える利息は約48万2,907円。だから投資のほうが約191万9,924円得になる計算です(税引前)。 ただし投資のリターンは変動し、元本割れもあり得ます。繰上返済の利息削減は確実です。
※ 想定利回り(4%)がローン金利(1%)を上回るときは投資が有利になりやすいですが、投資のリターンは保証されず元本割れもあり得るのに対し、繰上返済の利息削減は確実です。 リスクを取れる範囲かどうかで判断してください。
くわしい計算の内訳(参考)
| 余裕資金(元本) | 3,000,000 円 |
|---|---|
| 期間 | 15 年 |
| 繰上返済で消える利息(払わずに済む利息。確実な得) | 482,907 円 |
| 投資の運用益(税引前)(増えた分。変動あり) | 2,402,831 円 |
| 投資の運用益(税引後)(NISA外で約20.315%課税の場合) | 1,914,696 円 |
| 差額(投資益−利息削減。プラスなら投資有利) | +1,919,924 円 |
※ 年複利の単純モデルによる概算です。税金(投資益への約20.315%・上表は参考値)・売買手数料・住宅ローン控除(年末残高×0.7%など)・団体信用生命保険・繰上手数料などは本体計算に反映していません。 住宅ローン控除の適用期間中は繰上返済で残高が減ると控除も減る点に注意してください。実際の判断はこれらを含めてご検討ください。
想定利回り別の比較早見表(概算)
余裕資金300万円・住宅ローン金利1%・期間15年で計算した、 「繰上返済で消える利息」と「投資の運用益(税引前)」の比較です。 条件を変えたい場合は上のシミュレーターで調整してください。
| 想定利回り | 繰上で消える利息 | 投資の運用益(税引前) | 差額・判定 |
|---|---|---|---|
| 1% | 48万2,907円 | 48万2,907円 | ほぼ互角 |
| 2% | 48万2,907円 | 103万7,605円 | 投資が+55万4,698円 |
| 3% | 48万2,907円 | 167万3,902円 | 投資が+119万995円 |
| 4% | 48万2,907円 | 240万2,831円 | 投資が+191万9,924円 |
| 5% | 48万2,907円 | 323万6,785円 | 投資が+275万3,878円 |
| 6% | 48万2,907円 | 418万9,675円 | 投資が+370万6,768円 |
| 7% | 48万2,907円 | 527万7,095円 | 投資が+479万4,188円 |
※ 年複利の単純モデルによる概算。税金・手数料・住宅ローン控除は未反映。利回りは保証された数字ではありません。
そもそも繰上返済と投資、何を比べているの?
住宅ローンが残っている人が余裕資金を手にしたとき、大きく2つの使い道があります。 ひとつは繰上返済(ローンを前倒しで返す)、もうひとつは投資(NISAなどで運用する)です。 このツールは、同じお金・同じ年数でどちらが手元にお金を多く残せるかをざっくり比べます。
繰上返済=「確実だけど地味」
繰上返済をすると、返した元金にかかるはずだった利息が消えます。 金利1%のローンを繰り上げれば、実質「年1%の確実なリターン」を得たのと同じです。 値動きがなく確実なのが最大の強みです。
投資=「期待は大きいが変動する」
同じお金を投資に回せば、想定利回りで運用益が狙えます。 利回りがローン金利を上回れば、金額の上では投資のほうが有利になりやすいです。 ただしリターンは変動し、元本割れもあり得るのが繰上返済との決定的な違いです。
判断のときに見落としがちなポイント
- 利回り − 金利の差:この差が大きいほど投資有利。ただし差が小さいときは、確実な繰上返済が安全です。
- 投資益への税金:NISA外だと運用益に約20.315%課税されます(NISAなら非課税)。税引後で比べると差は縮みます。
- 住宅ローン控除:控除期間中(年末残高×0.7%など)は、繰上返済で残高が減ると控除も減るため、繰上の「実質金利」はさらに低く見えます。
- 団体信用生命保険(団信):ローンが残っていれば万一のとき残債が消えます。返しすぎるとこの保障も小さくなります。
- 手元資金(生活防衛資金):繰上返済も投資も、生活費の数か月分を現金で残したうえで余裕資金で行うのが基本です。
よくある質問
- 繰上返済と投資、結局どちらが得ですか?
- ごく単純化すると、想定利回りが住宅ローン金利を上回るなら投資のほうが金額上は有利になりやすく、下回るなら繰上返済が有利です。ただし繰上返済の利息削減は確実な得である一方、投資のリターンは変動し元本割れもあり得ます。金利と利回りが近いときは、確実な繰上返済のほうが安全な選択になります。
- このシミュレーターはどう計算していますか?
- 繰上返済は「資金×{(1+ローン金利)^年数−1}」で消える利息を、投資は「資金×{(1+利回り)^年数−1}」で運用益を、いずれも年複利の単純モデルで概算しています。両者で元本そのものは残るため、比較するのは利息削減額と運用益の差です。あくまで目安としてご利用ください。
- 税金や住宅ローン控除は考慮されていますか?
- 本体の比較は税引前です。投資益にはNISA外で約20.315%(所得税・復興特別所得税・住民税)が課税されるため、内訳表に税引後の参考値も載せています。また住宅ローン控除(年末残高×0.7%など)の適用期間中に繰上返済すると残高が減り控除も小さくなる点は反映していません。判断時はこれらも含めてご検討ください。
- 利回りは何%で考えればいいですか?
- 将来の利回りは誰にも確定できません。全世界株式インデックスの過去実績などから年3〜5%程度を保守的な目安に置く人が多いですが、これは保証された数字ではありません。リスクを取れる範囲で控えめに見積もり、ローン金利との差(利回り−金利)がどれくらいあるかで判断するのがおすすめです。
出典・計算の根拠
- 国税庁 タックスアンサー No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」・No.1755「生命保険料控除」ほか(控除の一般的な仕組み)
- 国税庁 タックスアンサー No.1476「特定口座」・金融庁「NISA特設ウェブサイト」(上場株式等の譲渡益課税 20.315%=所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%、およびNISAの非課税)
- 国税庁 タックスアンサー No.1213「住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)」(年末残高×控除率の仕組み)
- 計算式:繰上で消える利息=資金×{(1+ローン金利)^年数−1}/投資の運用益=資金×{(1+利回り)^年数−1}(いずれも年複利の単純モデル)
本ツールは年複利の単純モデルによる概算です。実際の繰上返済効果は返済方式(元利均等・元金均等)・返済タイミング・残期間で、 投資成果は相場・手数料・課税口座の種類で大きく変わります。税率・控除は2024〜2025年度(令和6〜7年度)の公表値に基づきます。 重要な判断の前には金融機関やファイナンシャルプランナー等にご相談ください。